わんこ学園|東洋医学
入門コース|第4回
犬の未病とは?
前回の授業では、「犬にも一頭一頭違う体質がある」ということを学びました。
では、その体質に季節や食事、生活環境などが重なると、体にはどんな変化が現れるのでしょうか。
そこで登場するのが、東洋医学の「未病」という考え方です。
わん太『未病』って、病気じゃないってこと?



そうですね。東洋医学では、病気と健康の間にも大切な時期があると考えています。
病気ではないと言われたけれど、なんとなく元気がない気がする。
最近、少し疲れやすくなったような気がする。
そんな経験はありませんか?
東洋医学では、このような病気とは言えない小さな変化にも目を向けます。
この考え方を「未病(みびょう)」といいます。
この記事では、東洋医学で大切にされている「未病」という考え方を、初心者の方にもわかりやすくご紹介します。
- 未病とはどのような考え方なのか
- 西洋医学との考え方の違い
- 未病のサインの例
- 今日からできる健康管理
東洋医学でよく聞く「未病」とは?
東洋医学では、「未病(みびょう)」という大切な考え方があります。
「未病」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、簡単にいうと、「病気ではないけれど、健康とも言い切れない状態」を指すのが東洋医学の考え方です。
例えば愛犬が、
- 元気はあるけれど、以前より疲れやすそう
- 食欲はあるものの、食べムラが増えてきた
- 毛づやが少し悪くなった気がする
- 季節の変わり目になると毎回体調を崩しやすい
このような様子を見て、「病院へ行くほどではないかな」と感じた経験はありませんか?
東洋医学では、「体のバランスが少しずつ崩れ始めているサインかもしれない」と考えます。
そのうえで東洋医学では、日頃から小さな変化にも気づき、健康管理に役立てていこうという考え方があります。
西洋医学との考え方の違い
西洋医学と東洋医学では「見る視点」が少し違う
検査や診察によって病気の原因を調べ、治療を行います。
病気として現れる前の小さな変化にも目を向けます。
例えば、動物病院で「検査では大きな異常はありません。」と言われたとしても、
飼い主さんが
最近少し疲れやすそう。
食欲にムラがある。
と感じることがあるかもしれません。
東洋医学では、そのような小さな変化も大切なサインとして考え、生活習慣や食事、季節との関わりなどを見直すきっかけにします。
西洋医学と東洋医学は、どちらが正しいというものではありません。
未病のサインにはどんなものがある?
未病は病気の名前ではなく、体からの小さなサインを大切にする考え方です。
例えば、
・以前より疲れやすそう
・食欲にムラがある
・毛づやが少し悪くなった
・季節の変わり目になると毎年体調を崩す
・寝ている時間が増えた気がする
・水を飲む量が変わった
・便の状態が以前と違う
このような変化に気づくことがあります。
もちろん、これらの変化だけで「未病」や「病気」と判断できるわけではありません。
しかし東洋医学では、こうした「いつもと少し違う様子」も、体からのサインかもしれないと考えます。
だからこそ、「いつもと違うな」と気づくことが、健康管理の第一歩になります。
なぜ未病が大切なの?
犬は人のように



あー・・・今日は少し疲れたな



はぁ、なんとなく調子が悪い
と、言葉で体調を伝えることができません。
だからこそ飼い主さんが、
- 食欲
- 歩き方
- 寝る時間
- 表情
- 便や尿の状態
など、「いつもの様子」と比べて変化がないかを見てあげることが大切です。
東洋医学では、このような小さな変化も、体からのサインかもしれないと考えます。
病気になってから気づくのではなく、「いつもと少し違うな」という変化に気づくこと。
それが、未病という考え方の大切なポイントです。
今日からできる未病ケア
毎日観察する
未病というと難しく感じるかもしれませんが、特別なことを始める必要はありません。
まずは毎日
「昨日と比べて変わったことはないかな?」という視点で愛犬を見てあげましょう。
- 食欲はいつも通りかな?
- お水を飲む量は変わっていないかな?
- 便や尿に変化はないかな?
- 毛並みや皮膚の様子はどうかな?
- よく眠れているかな?
- 元気に歩いているかな? など
毎日の小さな変化に気づくことも、東洋医学では大切な健康管理の一つと考えられています。
未病だけで判断しないことも大切
未病は健康管理の考え方ですが、病気を診断するものではありません。
- 呼吸が苦しそう
- 強い痛みがある
- 急な嘔吐や下痢が続く
- 食欲が極端に低下している
- ぐったりしている など
このような場合は、まず動物病院を受診しましょう。
東洋医学も西洋医学も、愛犬の健康を支える大切な選択肢です。
状況に応じて、信頼できる獣医師と相談しながら取り入れていくことが大切です。
まとめ
未病とは、「病気ではないけれど、健康とも言い切れない状態」に目を向ける東洋医学の考え方です。



未病って、『病気になる前に気づこう』という考え方なんだね!



その通りです。犬は『なんだか今日は疲れたよ』とは話せませんね。
だからこそ、毎日そばにいる飼い主さんが、小さな変化に気づいてあげることが健康管理につながります。



ただし、『病気を防げる』と考えるのではなく、小さな変化に早く気づき、必要に応じて獣医師へ相談するきっかけにすることが大切ですよ。



今日から、いつもの食欲や歩き方も意識して見てみるね!



それが東洋医学の第一歩です。毎日の観察は、愛犬からの小さなサインに気づく力につながります。
東洋医学は、病気を治すことだけではなく、日々の生活を見直しながら、健康を維持していくことも大切にしています。
小さな変化に早く気づき、必要に応じて獣医師へ相談するきっかけにすることが大切です。
まずは、愛犬の「いつもの様子」を知ることから始めてみましょう。
次回から基礎コースがスタートします



入門コースで、東洋医学の考え方は少しわかってきた気がします!



素晴らしいですね。
ここまでの授業では、
東洋医学とはどのような考え方なのか
・気・血・水とは何か
・犬にも体質があること
・未病という考え方
について学んできました。
次回からは一歩進んで、『東洋医学はどのように体を見ているのか』という基本的な考え方を学んでいきましょう。
基礎コースで学ぶこと
東洋医学では、体だけを切り離して考えるのではなく、「体全体のつながり」や「自然との関わり」を大切にしています。
基礎コースでは、その考え方を一つずつ学びながら、東洋医学の土台を作っていきます。
基礎Iコースのカリキュラム
次回の授業



「東洋医学って、どうして体全体を見るんだろう?」



そこには、『整体観(せいたいかん)』という東洋医学の基本となる考え方があります。
一見難しそうな言葉ですが、心配はいりません。
初めての方にもわかりやすく、身近な例を交えながら一緒に学んでいきましょう。

